大人になって発達障害がわかったわかったときに、何ができるんだろうかと悩む前に
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軽度の発達障害のお子さんだと社会人など自立してから発達障害がわかるという場合があります。
自宅にいる時はある程度の擁護の中にいるので、親も子も気が付かなかったんですね。それは親御さんのフォローが素晴らしかったんだと思います。
1人暮らしをしてから出来ないことがいっぱいあったり、
社会人になって社会との不適合を起こして、”あれー?”となることが増えて、
自分でどうかしようにもどうにもならず、本人も周りも困ってしまうといったことです。
自分が気をつければ改善するという訳ではないので、本当に”こまってしまう”という表現がしっくりくると思います。
具体的に言うと
・会社で上司や同僚の言っている言葉の意味がわからない。
・仕事を覚えられない。
・メモしてもなくす。
・何回も同じミスを繰り返して怒られる。
・朝、起きれなくて遅刻をする。
などなど。
多分、今までもあったとは思うのですが、周りが自分の特性をしり、フォローしてくれていたので、何とかなっていた世界です。
それが自立することで表立ってしまったんですね。
社会と不適応をおこしたときはどんな風に心は変化するのか?
社会と不適応を起こした時は、どんな風な経過をたどるかと言えば
①社会との不適合が起こる(最初は小さく、だんだん大きくなります)
②「なんでできないんだろう」と自分を責める。
③努力してみるができない。
④誰かに相談しても、自分のせいだと言われる。
⑤心がいっぱいっぱいになって苦しむ。
⑥”何か自分にあるんじゃないか?”と自分を疑う
⑦テレビなどをみて”発達障害じゃないか”と疑う
⑧検査してみて発達障害だという診断をうける。
というのが大筋じゃないかと思います。
⑤と⑥の間に仕事を辞める選択や鬱病や自律神経失調症と診断されてしまう人もいるかと思います。
⑧になったときは本人は”心”はズタボロになっていることが多いです。
親として子供にできることは何か?
そうなってしまったときに親としては
子供がまた仕事につけるのか、
社会人としてやっていけるのか、
いろいろ不安になります。
なんだけど。。まず、することは、傷ついてしまったお子さんの”心”を取り戻すことです。
具体的には、共に寄り添って共感すること、
「大変だったね」と言ってあげること、ヨシヨシをしてあげることです。
感情を”心で理解する”ことが、発達障害の人は苦手です.
場の空気も相手の心もわかりませんが、自分の”心”もわかりません。
傷ついていても、それが”傷ついている状態である”として、理解できないのです。
感情がわからないので、空気が読めないのです。
だからこれがこの感情なんだと、言葉で教えてあげる必要があるのです。
「あなたは今、悲しんでいるのよ 。」
「あなたは今、傷ついているのよ。」
というのを言葉と感情を結び付けていくのです。
経験をとおして感情を言葉と頭で理解していくのです。
親の叱咤激励は”心”には効果がない
成人している我が子なんだから
「大の大人なんだから叱咤激励して、自立させればいいのよ。」
という人もいるでしょう。
だけど”心”が傷ついている状態なのに、叱咤激励したら、その子自身の人格すらが失われていきます。
子供の”心の声”を聞くと、”全く私のことを理解してない”、”親は私のことなんで嫌いなんだ”、という”心の声”をきくことがあります。
子供自身が持っている力を発揮できるのは、子供の”心”が正常に戻ってからです。
「元に戻らないのではないか?」と親の不安から行動しても良いことは起こりません。
どんどん悪化していくだけです。
なぜなら、不安から出発したものは、その不安を取り除くことに”心”が動くので、
相手の気持ちや感情に目がいかなくなりやすいからです。
そして更に悪化したら”心”は取り戻せなくなります。”心”が壊れてしまうからです。
”心”は全ての源です。そこが壊れたら、取り返しがつきません。
そうなる前に親が子供の”心”と向き合う必要があるのです。
でも、親として不安を抱えながら子供に関わることができないかもしれない。
親自身もどうしようもない気持ちを抱えて、苦しんでいると思います。
自分を否定されている気持ちにもなるでしょう。
だけど、子供の心を守ることができるのは親と言う存在だけです。それだけは忘れないで欲しいのです。
子供の傷ついているが親も傷ついている
子供がそんな”心”がズタボロな状態ならば、先ほども言いましたが親も傷ついています。
社会からの偏見を感じたり、親や家族からの中傷、また自分の育て方がわるかったのではないか?という自分を責める気持ち。。が強くなります。
自分がどうしたいか?より、周りからの見えない圧力に心が潰れそうになりますよね。
自分の心と子供の心を必死に守っているうちに疲れてしまうこともあるでしょう。
もう嫌だ!と思うこともあるでしょう。
そうなったとき、本当に人生のどん底に突き落とされたような感覚になると思います。
ツライですよね。
でも、1つ気づいてください。
育て方を悔いたところで、今を変えることはできません。
親子の縁も切れません。
育て方が悪かったなんて、そんなの誰もわからないんです。
たらればをいっぱい繰り返して、自分を責めても何も生まれてこないんです。
問題を受け入れるためにウジウジする期間は必要ですが、
最終的に今の我が子になにができるかを共に考えていくことしか、実は残された道はないのです。
何故か?
そこに”希望”があるから”未来”があるからです。
可愛い我が子は生きているのです。
確かに、「今」を受けいれることは容易ではないでしょう。
障害なんてないと思っていた我が子が、発達障害と言われて、社会に適応できない事実なんて、自分の全人格を否定された気持ちになります。
しかし、その苦しみと周囲からの見えない圧力の苦しみ、どっちが容易か?と言ったら、
実は”受けいれる方”が容易なのです。
確かに痛みは伴います。
でも親が変わることで、自分のいる世界を変えることができるからです。
自分のいる世界を変えることで、周りの世界に影響を与え変えていくことができるのです。
ヒーリングを受けて下さる親御さんは、本当に傷ついてきた方が多いです。
社会の眼だけでなく、カウンセラーさんや先生など、自分が味方だと思ったからも傷つけられたと感じています。
そして、藁をもすがる気持ちでヒーリングを申し込まれます。
自分にまとうエネルギーを変えることは、自分を変化させることに繋がり、今を受け入れていくことを意味しています。
「私がこんな考え方になるなんて。」
「私が、穏やかな気持ちになれるなんて。」
と、感想を頂くことも多いです。
心や感情がかわれば、思考も変わります。
考え方も変わります。その小さいな変化が大きな変化に繋がっていくのです。
今を子供と共に生きましょう。
子どもを守れるのは親であるあなたしかいないのです。