ADHDの子供の言葉に惑わされてはいけない
親:「どうして勉強をやっていないの。」
子供:「だってやれって言ってなかったし~。」
親:「帰ってきたら勉強をやるとか分かるでしょ。」
子供;「出かける時にちゃんと俺にいっていかなかったママが悪い。」
ADHDの子供は言葉が達者です。
なので売り言葉に買い言葉になりやすいです。
そして話しているうちに、子供の言っていることが親は言い訳に聞こえてきます。
謝る言葉が出てこないのもあります。
うんざりな気分に親はなりますね。
言葉が達者だと、大人は対等な位置関係だと勘違いしてしまう
一般的な売り言葉に買い言葉の引くに引けないという状況ではなく、ADHDの子供は引くタイミングがわからないのもあると思います。
ADHDの子供は場の空気を読むことも苦手ですが、本人はそれを気付いている訳ではありません。自分が納得するまで言い続けて、相手には言い過ぎになってしまうこともあります。
どちらかというと”止められない”という言葉が適しているかも知れません。
言葉だけみると大人のように感じてしまいますが、中味は子供です。
言葉を巧みに使えているか?と言えば、そのあたりは微妙で、知りえた限りある中で使っているので、柔軟性や適した言葉遣いではないのです。
子供が言葉の”語彙”だけ、”音”だけを使っているので、”心”が入っていない分、
何を思って発言しているのか?
何を考えているのか?
が受け手である親は、分かりづらい部分があります。
子供の”心”が分からないと親としては、子育てをしていく上では不安と苛立ちが起こります。
「もう言わないで」
と子供の対して伝えても、やめることができないので、親には憤りしかそこにはありません。
さて次はそうなっている時の子供の「心」に目を向けてみましょう。
行動が止められない時のADHDの子供の「心」
行動が止められない時のADHDの子供の「心」は、”どうしてわかってくれないの?”と大人に訴えています。
子供の行動からが繋がらない”心”なので、”じゃぁ、その行動を止めなさいよ!”と大人は思ってしまいますが、自分自身では止めることができないのです。
ずっと止めるできないか?と言ったら、そうではなく、そんなことを何十回、何百回、繰り返し、周りから制止されることを幾度となく経験し、自分自身でやっと止めることができるようになるのです。
そこまでの道のりは長いです。人により個人差もあります。
また、年齢が上がれば上がるほど、子供自身が固執する部分は大きくなり、融通もきかなくなります。
簡単に言えば、白と黒のみ存在し、グレーは存在しない、そういった感じです。
でもね、グレーでいることが世の中で必要な時もあります。
普通の人が感覚的に得ていけることが、ADHDの子供はそれを”経験”というものでしか、得ることができません。
経験でしか得られないということは、「失敗」をいっぱい繰り返すということです。
自尊心を傷つける環境を人より経験するということなのです。
子供が、”思っていること”、”考えていること”、”感じていること”を、整理していくことも大事になってきます。
整理ができるようになるのは、かなり年齢が上がってからです。小学生のうちは無理かもしれません。
だからこそ、大人が子供が、
「何でそうなっているのか」、「何を感じているのか」を知っていくことが、子供の行動を理解することに繋がっていきます。
寄り添うことができなければ、子供を理解することはできません。
寄り添うためには”心”を知ることが、子供を理解する一歩になります。
だから目の前のADHDの子供が、言葉が達者だと言うだけで、そうなんだと判断しないでほしいのです。